コトハ×コトハ

1.君と俺の関係 – 01 –


「んっ ぁあっ!」
 俺は、いつものように、彼女の中に挿入していた。
「ひゃっ よーすッけくぅ」
 彼女は、いつものように俺ので喘いでいる。
「そっこ、いやぁ!」
 いつものように、彼女の好い所をつくと、やんわりと、しかし激しく締め付けてきた。
 口では嫌と言いながらも、目は快楽で涙を流し、下ではもっと頂戴と哀願して、俺を求めてくる。
「そんな声だして。気持ちいの?」
 さらに壁に押し付けて彼女の耳元にそう呟けば、顔を一瞬にして真っ赤にしたかと思うと、俺の肩に回していた両腕を外し、己の口を塞いだ。
 腕で支えていたおかげで保たれていた高さは、それが失くなった事で無くなり、深い挿入が可能となる。現に、彼女の身体が少し降ちて俺のはまだ開拓されきれていない、奥へと入った。
 彼女もそれが解ったのか、息を詰める。
 ギュウと、切ないげに先だけを強く締め付け、一層快楽の深さが増す。更なる深い土地へ行こうと腰を引き、一気に突き上げた。
「っっ――んふぁあん!」
 両手で出口を塞いだ為に、篭りさっきよりは小さくはなったが、声の高さは確実に上がっている。
 耳元に入ってくる彼女の荒い息遣いと喘ぐ声は、俺にとって、最強の精力剤だ。
「ぁふ――ぁっはぁ」
 腰を掴む右手を外し、変わりに右足で軽く支える。不安定ではあるが、律動は止めない。少し汗で湿っている髪をかきあげてやると、彼女は必死に声を抑えながらも不思議そうに首を傾げた。
「よ、すけっくぅ?」
 優しく――を心掛けて微笑んでみせると、彼女は頬を更に朱くする。ゆっくりと、頑なに己の口を塞ぐ手を撫でながら外していく。
 困惑し最初は、反抗していた手も俺に誘われて外れていった。ちゃんと外したご褒美に軽く口付けをすると、彼女は静かに微笑んだ。
 蓋が失くなり、彼女の息遣いが濃く感じた。口付けを離した時の、あの甘い吐息。

 最高だ

 声の調子を診ると、そろそろ限界が近だろう。
 時計を見ると20時――15分前。
 外した彼女の両手を壁に縫い付ける。
 強く押し付けた為、彼女は僅かに痛みで顔を歪めが、そんなものは今は関係ない。
 俺は最後の律動を開始させる。
 彼女の達する声が、部屋の中に響き渡り、そして俺の中を満たした。


    »»